私の転職活動
アメリカは転職が盛んと言いますが、IT(インフォメーションテクノロジー)の分野はさらに転職が激しいようです。特に大学を出たてで経験が浅い人だと、私のまわりでは皆さん1~3年、短い人になると数ヶ月でで職を変えています。
転職する動機は、上司とうまが合わない、職場が遠すぎる、やりたい仕事と違った、などさまざまです。一番多いのはステップアップの為の転職でしょう。転職を機に給料アップを図る、ベネフィット(有給休暇や医療保険)が良いところに移るというのはよくある話です。
私が2004年5月にUAAを卒業した後雇ってもらったAIT社は、ITコンサルティング会社です。
仕事内容は正に私のやりたかったソフトウェアとデータベースの開発でした。外のお客さんの為にシステムを開発・導入するのでいろいろな知識が求められます。多種類のツールを学ばなければならないのは大変だし、プロジェクトごとに違ったビジネス形態を学ぶのは英語の壁もあって常にプレッシャーと隣合わせです。複数のお客さん相手に仕事するので、コンスタントに押し寄せる締め切りにはいつもはらはらさせられました。
と同時に、毎日がチャレンジで決して飽きない仕事です。プロジェクト毎に違ったビジネスを見られるし、いろいろなツールを学ぶのも刺激があります。何より私にとっては、アラスカのビジネスを生で見られるというメリットがありました。大好きなアラスカの経済をこの目で見ておきたかったのです。
仕事は厳しいけれど、自主性を尊重されやりがいのあるポジションである上に、頑張れば頑張る程会社に認められる仕事でした。
でも入社して2年程した当たりで「他の会社でやってみたいな」と言う気持ちが頭をもたげてきました。理由はいくつかの要素が組み合わさったものでしたが、根底となったのは「常に時間と予算に縛られたITコンサルティング会社以外の環境で思いっきりソフトウェア開発をしたい」、そして「もっと大きなソフトウェア開発チームの中で仕事がしたい」という理由です。
2006年3月頃転職を決心し、転職活動を始めました。当時勤めていた会社の待遇はなかなか良く、何より同僚とうまくいっていた為、本当に「これだ!」と思える会社に出会えるまでは転職しないと決めていました。
それから途中休み休みではありますが、11ヶ月の間自分のペースでゆっくりと転職活動を進めました。合計7社と面接をし、そのうち5社のポジションは私のやりたいことと食い違いが多く、一次面接で終わりにしました。
私がいいな、と思ったのは2社ありました。最初の会社には残念ながら選ばれませんでした。2つ目に「ここで働きたい」と思った会社とは無事に話がまとまり、2007年2月に契約が成立しました。
私の仕事はソフトウェア開発です。アラスカでソフトウェア開発の仕事なんてあるの?とよく言われますが、数は多くないものの、確実に需要はあります。そしてアラスカに残ってこの仕事をやりたいとう言う人は少ないので、少しでも経験のある開発者は重宝されます。
転職活動は気力・体力・時間がかかります。途中何度も「もう、このまま今の会社でもいいかな」などと弱気になりましたが、根気良く続けて良かったと思います。
最終的に決まった転職先は、アンカレッジの人材登録会社(下記参照)から紹介されたところでした。転職活動の中盤で人材登録会社に履歴書を登録したのですが、もっと早くにやっておけばよかったと思ったくらいサービスには満足しています。
人材登録会社は転職先の紹介だけでなく、面接の予約、(本人が望めば)給料の交渉など、日中は仕事で忙しいこちらに変わって何でもやってくれます。この人材登録会社を利用しはじめてからは、時間の制約、そして精神的負担が軽くなりました。
変化を起こすのは転職に限らずエネルギーを要するものです。でもその努力なくしては何も変わらないと思います。変化は時として怖いし大変だけど、それが無ければ人生面白くありません。転職活動をしている皆さん、応援しています。健闘を祈ります。
参考に、私が転職活動をしていた時に利用したサイトを挙げておきます。
Alaska Labor Exchange System (ALEXsys)
https://alexsys.dol.alaska.gov/Default.aspx
アラスカ州内の求人情報が見られます。
Anchorage Daily News
http://www.adn.com/
アンカレッジの新聞。ここの求人広告欄はよくチェックしました。
Alaska Executive Search
http://www.akexec.com/
アラスカの人材登録会社です。私の転職はここの会社から紹介された所に決まりました。
Craigslist Alaska
http://anchorage.craigslist.org/
ここの求人広告もチェックしていました。
Monster
http://www.monster.com/
アメリカ全国の求人情報サイト。
Dice
http://www.dice.com/
アメリカ全国のIT産業の求人情報サイト。
上記の求人情報サイトの他にも、アンカレッジの個々の会社のウェブサイトの求人情報もチェックしていました。
● チュガッチ山脈からの眺め ●
アンカレッジで働く第一の魅力は、大自然と隣り合わせの環境にいられること。
夏は日照時間が長いので、残業無しの日は仕事の後でもハイキングへ行かれます。
この写真は仕事の後のハイキングの時に撮影。
2006年8月