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 ブルーベリー・パイ

私が初めてアラスカを訪れた時に「アラスカってすごいところだ!」と思ったことの一つが、野生のブルーベリーで作ったブルーベリーパイです。

1998年3月にアラスカを旅行した時、私はフェアバンクスからさらに北に位置するコールドフット(Cold Foot)という小さな町に2泊3日滞在しました。

コールドフットへ行った理由は「北極圏に入ってみたかったから」。

フェアバンクスからの移動は小型飛行機。パイロットを入れて4人乗りの小型飛行機に乗っている乗客は、私一人でした。それまで私が乗ったことのある飛行機の中で一番小さなものです。乗客が一人ということだけで、わくわくしました。

その小型飛行機が降り立ったコールドフット飛行場は、ただの雪野原でした。トウヒの木と雪野原以外、何も無し。

「飛行場」と言えば、飛行機がとまっていて建物があって、チケットカウンターがあって・・・と言うのがその頃の私の中の常識だったので、衝撃的なシーンでした。

「こ、これのどこが飛行場?このパイロット、私を適当なアラスカの原野でおろしたんじゃないだろうか?」と思ったほどです。でも英語が片言の私はパイロットに質問することもできず、ここがコールドフットだと言われれば「はい、そうですか」と諦めるしかありませんでした。

そして小型飛行機は私を雪野原に残し、飛び去っていってしまいました。

その雪野原の飛行場の片隅で見つけたたった一つの人家。そこはコールドフットに駐在している州警察(State Trooper)のお宅でした。予約を取っていた宿へ行くのに右も左も分からない私は、その州警察のお宅に助けを求めました。

親切な奥さんが私を家の中に入れてくれて、宿に電話をしてくれました。そこのご夫婦が2日連続して私を夕飯にご招待してくれたのです。

旦那さんが仕留めたというムースの肉料理よりも、私はデザートに魅了されました。出されたデザートは、手作りのブルーベリーパイ。このパイの何がすごかったかって、ブルーベリーの味が濃いんです。バニラアイスクリームが横にのっていて、ちょっと酸味のある甘さ控えめのブルーベリーパイの味を引き立てていました。

「このブルーベリーパイ、味が濃くておいしい」と感激する私に、「このブルーベリーは、うちの裏でとれたものなのよ。野生のブルーベリーが沢山なるの。夏の終わりに摘んで冷凍しておいたのよ。」と奥さんが説明してくれました。

私は東京・八王子生まれの八王子育ち。まわりに野生のブルーベリーなどなっているのは見たことありませんでした。私にとってブルーベリーと言えば、お店で売られているパックに入ったものだったのです。

だからその奥さんが家の裏になったブルベリーでパイを作ったと説明してくれた時、私は感動しました。なんて贅沢な暮らしなんだろう。アラスカってすごい所だ。そう思ったのです。

それ以来、私は「アラスカに住んだら、野生のブルーベリーを摘んで手作りパイを作るんだ」と夢見るようになりました。 

アンカレッジ アラスカ
● チュガッチ山脈で摘んだブルーベリーで作ったパイ ●

実際に自分がアラスカに住むようになりブルーベリーの茂みに囲まれた生活はしていないけれど、
車で20分程行けば野生のブルーベリー摘みをすることができます。

最初の頃は頑張ってブルーベリーを摘んでいたけれど、私には向いていないことが分かりました。
すぐに飽きてしまうのです。

それでもたま~に火がつくと、仕事の後でも山へ行ってブルーベリーを摘みます。
ブルーベリーパイにバニラアイスクリームを添えて食べる度
コールドフットの州警察ご夫婦のことを思い出します。


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