冬の生活

アラスカは日本の国土の約4倍の広さがあります。場所によって気温は随分変わります。私が住んでいるのはアラスカの中でも比較的南に位置する、アンカレッジと言う町です。


冬の寒さ


アラスカと言うと「とにかく寒い!」と言うイメージだと思います。特に冬の寒さは想像を絶するもの・・・と思っている方が多いのではないでしょうか。

確かに気温は低くなります。寒いときはマイナス30度くらいまで下がります。

が、私の場合は実際に暮らしてみると、思っていたよりも大丈夫でした。私は東京出身ですが、冬場は東京よりもアンカレッジの方が暖かく過ごせます。建物内は24時間暖房だからです。アラスカでは、真冬でも部屋の中では長袖シャツ1枚で過ごせるので楽です。

私は暮れ・正月に日本に帰るのが好きなのですが、毎回東京へ帰る度に寒さだけはこたえます。「東京は寒い!早くアラスカへ帰りたい」と思ってしまうほどです。

そして、体感気温が違うのにはこちらへ来て暮らしたことのある方は誰もが気付くことだと思います。東京で2度と言うのはかなり寒く感じます。アンカレッジで同じ2度の時に同じ服装をして外へ出ても、寒く感じません。不思議なものです。湿気が関係しているのかとも思いますが、東京もアンカレッジ同様、冬場は乾燥します。ですので湿気だけでは説明がつかないような気がします。

冬の寒さの感じ方は人それぞれだと思いますが、私の場合、東京に居た頃冷え性で悩まされていたのが、アンカレッジに来てからは全く気にならなくなりました。

アンカレッジの平均気温・降水量
  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温 0 0 3 4 10 15 17 15 12 5 1 -2
最低気温 -18 -14 -11 -3 5 10 13 11 7 -2 -13 -17
降水量 20 23 17 18 15 28 50 54 63 42 27 28
※最高・最低気温は、原則として1951~1980年の30年間の月別平均気温の中での最高・最低。単位は摂氏。
※降水量は、原則として1961~1990年の30年間の平均。単位はmm。
参考URL:トラベルコちゃん



冬の日照時間


日照時間が一番短くなる冬至で、アンカレッジでの日照時間は5時間28分です。日照時間が一番長くなる夏至で19時間21分です。

アンカレッジに引っ越してくる人は冬の寒さを心配しがちですが、アラスカの冬は寒さよりも暗さがこたえます。この暗さが元で季節的な鬱病になる人もいるそうです。鬱病とはっきり診断されるところまでいかなくても、冬場は気分的にぱっとしなかったりすることはよくあるようです。

冬は外へ長時間出られなくても、スキーやアイススケートをしたり、ジムへ通ったりしてストレス発散を心がけることが大切です。

私の場合、学生だった頃はこの冬の暗さは全く気になりませんでした。冬でも夏でも、朝から晩まで建物の中で勉強かバイトをしていたからです。

日照時間の短さが気になりだしたのは就職してからです。ここ数年は、日頃の運動に加えて、クリスマス休暇には暖かくて太陽の光が浴びられる所へ行くようにしています。

冬の間の車の運転


アンカレッジは車社会。皆さん、冬でも車の運転はしています。

アンカレッジの主要道路は、雪が降ると市が除雪作業をしてくれます。

ちょっと奥まった地域に住んでいると、そのエリアの人達でお金を出し合って除雪作業業者を雇わないといけないこともあるそうです。コンドミニアムに住んでいる場合は、コンドミニアム管理費に含まれていることが多いです。

冬のことを考えて四輪駆動を購入すべきかどうかと言う質問をいただきますが、これは住む地域によって変わってきます。雪の深いエリア(例えばヒルサイド)に住んでいる人は四輪駆動が無いと不便でしょう。

私が2006年2月現在住んでいるユニバーシティエリアでは、冬場でも四輪駆動無しで大丈夫です。ですが、私は自分の運転に自信が無く、過去に細道に入り込んで雪にはまった事があるので、四輪駆動を運転しています。

セダンでも日常の通勤や買い物で街を走る分には困らないでしょう。

セダンでもSUVでも、冬の間は雪で滑りやすいのでスタッドタイヤを付けることをお勧めします。日本ではスタッドは禁止されているので「スタッドレス(スタッド無し)」タイヤを使いますが、アラスカではスタッドタイヤの使用が9月16日~4月30日まで認められています。この時期以外スタッドタイヤを使っていて警察に見つかると罰金が取られますのでご注意。

 
 mntash_nov2005.jpg
● マウンテンアッシュ ●
2005年11月家の近所にて撮影