貧乏学生 その2

私がアラスカに来たときに知っておけばもっと節約ができたなぁと思う事を書いておきます。学生=貧乏という訳ではないと思いますが、UAA(アラスカ州立大学アンカレッジ校)に留学に来る貧乏学生がこのページを読んでくれることを願います。

限られた貯金残高を見つめつつ留学に来ると、一体これからどのくらお金がかかるのだろうかと不安な気持ちになると思います。授業料はやたら高く感じるし、寮に収めるお金も無収入の身には辛い額です。

私が留学に来てまずストレスに感じたのは、なんだか訳が分からないところでお金が出て行くことでした。そのほとんどは金額にすると大したものではないかもしれません。でも貧乏学生にとっては50セント(約50円)でも無駄になると悔しいのです。

訳がわからないところでお金が出て行く原因は、まず異国に住むのですからシステムが分からない、そして言葉がうまく通じないことです。相手が間違って請求しているのか、もしくは自分が分かっていなくて勘違いしているだけなのか・・・。そんな場面が何度もありました。どうしてその金額になるのか?と聞きたくても質問する英語力も無く、結局は諦めて言われるがままの金額を支払ったことが何度もあります。または後から「あれ、何でこの金額?」と疑問に思って落ち込んだりしました。

今から思うとそれは言ってみれば必要支出だったのだと思います。新しい土地で新しいシステムを学びながら、つたない英語を駆使してやっていくのですから、全てを完璧にこなすのはまず無理な話です。そんな状況で無駄に思えてしまう支出は、この土地に馴染んで新しいことを学んでいく社会勉強料のようなものであると今では思えます。もちろん当時はとにかくお金を無駄にしたくないという気持ちが頭の中にあったので、腑に落ちない支出があるとくよくよしていたものです。

リサイクルショップを利用しよう

留学に来てまず必要なものは、自炊をする人なら調理器具や食器です。本当に貧乏なら新品を買うのは無駄な支出です。サルベーションアーミー・スリフトストア(Salvation Army Thrift Store
節約術 その1」を参照。以下略してサルベーションアーミーと呼びます)で使用済みのものを購入しましょう。マグカップひとつとっても、お店で新しく買うと5ドルかかるところが、リサイクルショップだと50セント~1ドルで済みます。

実際に生活を始めると、そのうち電子レンジが欲しい、本棚が欲しい、厚手のジャケットが欲しい、などと必要なものが出てくると思います。サルベーションアーミーで使用済みのものを購入しましょう。日本のリサイクルショップと違ってなんだか薄汚い印象があるかも知れません(実際サルベーションアーミーは明るくきれいな雰囲気とはかけ離れている)が、無い袖は振れません。何度も通ううちに、段々品物を見定める目もこえてきます。

この記事を読むとまるで私がサルベーションアーミーの回し者のようですが、リサイクルショップを利用しだすと支出が大幅に縮小されることは間違いありません。お金が無いものにとってリサイクルショップは無くてはならないツールなのです。私は留学した当時、サルベーションアーミーのことを知りませんでした。留学した時に知っていれば、まずは交通費をかけてでも一番にサルベーションアーミーへ行き、生活に必要なものを一通り揃えたと思います。

ちなみにリサイクルショップを利用しだすと、全て新品で揃えなくても良いのだと言うことに気付かされます。私は社会人になってからも、物によってはサルベーションアーミーで買い物を済ませています。例えば魚とりの時に着ていくセーターが良い例です。ウールのものが欲しいけれど、魚の血やにおいがついてしまう可能性大なのできれいなものを着ていくのはもったいないです。なのでリサイクルショップで購入したものを使っています。

教科書は古本を購入しよう

アメリカの大学は教科書が高いです。私の学科(マネージメント インフォメーション システムズ)で新品で揃えると、一学期に500ドル以上かかりました。古本で購入すると半額程度になります。大学の本屋さんで次の学期の教科書は早めに購入。これが節約のポイントです。学期の直前になると、まずは安い古本から売れていってしまいます。なので次の学期にとるクラスが決まったら、すぐにUAAの本屋さんへ行きましょう。購入してしまった教科書が万が一教授の方針で使われないことになってしまっても、後日全額返金してくれます。

寮のバイトを当たってみよう
寮のレジデンスアドバイザーになると寮費・又は学費を安くしてくれる・もしくは無料にしてくれる制度があるかも知れません。英語力がある程度必要になるので、人によっては絶対駄目(私がそうでした)というポジションですが、人とコミュニケーションをとるのが好きな人には向いている仕事だと思います。興味がある人は、寮の事務所に直接問い合わせて見ましょう。

レジデンスアドバイザーの他にも夏の間のベッドメーキングの仕事があるかも知れません。UAAの寮の一部は、夏の間一般の観光客に宿泊施設として利用されます。そのベッドメーキングや部屋の掃除をする人を募集することがあります。私が在学中は、この夏のベッドメーキングの仕事をすると夏の間の寮費は無料になっていました。これも寮の事務所に直接問い合わせて見ましょう。

Student Health Centerを利用しよう
アメリカに住んでいて痛い支出になるのが医療費です。緊急事態を除いて、具合が悪いときはまず大学内にある
Student Health Centerで診てもらいましょう。熱や軽い怪我だったら安い料金で薬の処方・治療をしてくれます。留学生は全員医療保険加入が義務付けられているので、それでカバーしてくれ割合が高いようです。外の医療機関へ行くと例え医療保険があっても、あっという間に数百ドルという金額がかかってしまいます。

009年 12月 執筆
 

アラスカ アンカレッジ
● 自作の納豆

私は納豆大好きです。でもニューサガヤ(「和食の食材」を参照)で売られている納豆は冷凍の上、値段が日本の2倍します。
学生だったころ、納豆が食べたい!でも高い、しかもあまりおいしくないと言う悩みを解決するため
自分で納豆を作り始めました。初期投資として大豆を蒸すお鍋50ドル、温度を保つ為に
裸電球とコード15ドル前後(だったと思う)を購入。果たして元がとれたかどうかは
分かりませんが、思う存分おいしい納豆が食べられるようになったのは確かです。

ここ数年は作業が本格化してきました。
以前はニューサガヤで買った市販の納豆を納豆菌の種として使っていましたが、
近年はパウダー状の納豆菌を使用しています。
大豆を蒸すお鍋は、現在では圧力鍋を使用しています。

2008年 1月 撮影